ケースワーカーってうざい?

どーも。みんなの福祉.comの駿河です。


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 今回は、ツイッターを見ているとみんな大嫌いなケースワーカーについて説明します。



(1)ケースワーカーとは


 ケースワーカーとは、生活保護受給者一人ひとりに付く役所の用意した担当者のことです。



社会福祉法では一人あたり80世帯を担当するように、と定められていますが、実際には全く守られておらず。100世帯、120世帯はざらです。


 東京や大阪等の大都市では、一人当たり100世帯以上の担当が当たり前なのではないでしょうか。


 基本的にケースワーカーとなる人は、普通の役人です

 


 ちなみに、福祉の勉強をしたことがない人が大多数です。

 


 普通の役所勤めの人のため、若い世代のケースワーカーは、学歴もだいたい明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、つまりMARCH以上の学歴の人が多いです。つまり、恵まれた人間が多いってことです。



 福祉を全く知らない状態でケースワークを行うので、バイステックの原則等の福祉従事者が理解すべき原則すらも知らずに、独自の支援で被保護者と向き合います。

 


 そのため、被保護者からは「あいつはなんだ」とか、介護職や医療SWから「役所は福祉の心がないし対応もクソ」とか言われることも沢山あります。ちょっとかわいそうですね。


若い人が多く配属される部署でもあります。だって年配の(公務員試験が簡単だった世代)の人はやりたいと思わないから。


 有無を言わせず配属をさせることが出来る、大学卒業した新卒の人を配属させることが多いです。



(2)ケースワーカーの仕事とは


ケースワーカーの仕事は


①被保護者の自宅訪問


②訪問や関係者から報告を受けた出来事の記録


③保護費の算定業務


④病院への医療券(被保護者が病院にかかる際に必要になる書類)の送付


 等があります。

 


①被保護者の自宅訪問

 訪問は、基本的に1年に2回訪問んすればよいということになっています。

   たまに1年に何回も訪問したり、はたまた訪問してこないケースワーカーもいますが、それは人それぞれですね。

  他愛もない話をするケースワーカーもいれば、役人的に状態だけ確認してすぐ帰るケースワーカーもいます。


②訪問や関係者から報告を受けた出来事の記録

 ケースワーカーは訪問をしたり、関係者から報告を受けた場合には、記録を書く必要があります。俗にいう「ケース記録」です。


 被保護者がどういった質問にどのように回答したのか、病院には十分に通っているのか、現状困っていることや悩んでいることはないのかを記載します。


 ケースワーカーはこまめにケース記録を記載しているので、被保護者が「そんなこと言ってもないよ」なんて言っても、無駄です。


だって会話の内容は役所のデータベースに記録されていますからね。


③保護費の算定業務

 保護費の算定業務も行います。


 基本的に月の半ばに翌月分の生活保護費決定の締め日があります。


 公務員としては珍しい、ノルマがある部署なんです。


 ちなみによく言われる


 「ケースワーカーはいかに生活保護受給者を廃止させたり受給させなかったりするかが上からの評価につながる」


 というのは真っ赤なウソです。


 あくまで法律に沿って業務を行っているので、ケースワーカーが恣意的にそのようなことを行うことはありえません。たまにツイッターでそんなこと言ってる人間がいるので、忠告しておきます。



④病院への医療券

 医療券とは、生活保護受給者が病院にかかる際に必要となる、役所が発行する書類です。その発行業務もケースワーカーが行います。


 なので、被保護者の方は、病院に受診した場合には必ずケースワーカーに連絡することが義務付けられています。


 ちなみに、被保護者がケースワーカーに連絡せず、病院に受診した場合には、医療機関からケースワーカーが責められることも結構あるみたいです。なんもケースワーカー悪くないのに可哀そうですね。



(3)ケースワーカーを批判したくなる気持ちもわかるが…


 ケースワーカーを批判したくなる気持ちもわかります。


 が


 ケースワーカーも大変なんです。


 毎日100世帯の被保護者や病院、福祉職の人から唐突な電話がかかってきたり、


被保護者の保護者という扱いをされ「あんたケースワーカーなんだから被保護者がおこした事件の落とし前つけろよ」と電話があったり。


 一部の不祥事を起こすケースワーカー以外はみんなしっかり仕事をしています。


 ただ、あくまで法律に従って処理を行う必要があるので、被保護者が「こうしてほしい」といったことを実現できないことも結構あります。


 その場合、被保護者は


「なんで〇〇できないんだ!」


と怒りますが、それってケースワーカーの責任ではないんですよ。


 国の責任です。


 ケースワーカーも人間です。


 常に怒ってたり、いちいちケースワーカーに嫌味を言ったり、何かにつけて突っかかってくる被保護者のことは良い印象持ちませんよね、普通。


 ケースワーカーが被保護者に親切に、ていねいに、誠実に接するのは当たり前です。


 逆に、被保護者もケースワーカーに、親切に、ていねいに、誠実に接するべきではないでしょうか。


 生活保護を受給している人は、これまで誰かに「親切に、ていねいに、誠実に」接してきてもらえなかった人も結構いると思います。


 そんな人間を同じような態度を、役所の人間だから何を言っても、しても良いと思ってやって良いのでしょうか。私は駄目だと思います。



 福祉の制度を利用している人だから、それを支援してくれる人にはどんなことを言っても、やっても良い


 そんなことはあり得えません。



 お互いに気持ちの良い態度をとるよう心掛けてください。

 





ではでは。











 

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