ケンカツでも話題となった扶養照会とは?

ども。みんなの福祉.comの管理人、駿河です。

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今回は、健康で文化的な最低限度の生活でも話題となった扶養照会についてです。


(1)扶養照会とは

 生活保護における扶養照会とは、基本的に保護開始時に役所から生活保護を受給することになった親族に「このかたが生活保護を受給することになったのですが、援助等はできますか」という文書を送るものです。


 生活保護制度は、「生活保護を本格的に受給する前に、使えるものは使って生活を立て直してください」みたいな制度でもあることは以前の記事でもお伝えしたと思います。


 つまり、使えるもの(親族)を使って(援助してもらって)、生活を立て直してください、という趣旨から、こういった制度ができています。



(2)扶養照会の種類とは

 扶養照会には、絶対的扶養義務者と相対的扶養義務者というものがあります。


①絶対的扶養義務者

 配偶者、兄弟姉妹、子、孫、ひ孫、父母、祖父母、曾祖父母のこと。


②相対的扶養義務者

 絶対的扶養義務者以外のもので生活保護手帳に掲げるもの。

 また、現に当該被保護者を扶養しているもの(血がつながっていなくても)や、過去に当該被保護者から扶養を受ける特別の事情があり、かつ、扶養能力があると推測されるもの。


 絶対的扶養義務者に関しては基本的に扶養照会を送ることになっています。


 相対的扶養義務者についても基本的に扶養照会を送りますが、判断が難しい場合には役所側が判断をして送るか送らないかを決めることができます。



(3)生活保護受給者が親族の住所をわからない場合にはどうするのか

 被保護者自身も親族がいまどうしているのかわからないときがあります。


 その場合には役所は戸籍の公用請求を行い、扶養義務者の住所を調査し、扶養照会を送ることになっています。


(4)扶養照会に応じることは強制なのか?


 扶養照会に応じることは


   強制ではありません!!


 以前、某お笑い芸人が、母か誰か親族が生活保護を受給していたのに扶養をしなかったといってバッシングされていましたが、法的には何の問題もありません。


 「では、倫理的に問題はあるのでは?」という批判もありますが、私はそうは思いません。


(5)扶養照会はおかしい制度だと私は思っています。


 私、はっきり言って扶養照会はバカげた制度だと思っています。


 前近代的なゴミ規定ではないでしょうか。

 

 確かにむかしは「家族」単位ですべてのことを行っていました。


 でも、いまってそういう時代ですか?違うと思いますよ私は。



 扶養照会をしてほしくない!という意見は、十分に尊重されるべきです!!


 役所が扶養照会を行うのは、基本的に都道府県が実施する監査で扶養照会をしていないと指摘されるからなんですよ。


 厚労省や都道府県が、監査をすることによって、逆に被保護者を苦しめている事例、あると思いますけどねえ。



 もっと、利用者の意向に資する生活保護制度になればよいのにって思います。


ではでは。

  








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