人を破滅させる!「依存症」とは。
このブログ、多い時だと一日に100人以上が見てくれるようになりました。ありがとうございます。
今回は、「依存症」について説明していきたいと思います。
実際にこのブログを見ている人の中には
アルコールや薬物等の依存症を抱えていたり、その支援に携わっていたりする方も多いと思うので「依存症についてなんかわかってるわ!」と言われるかもしれませんが、知らない人もいると思うので基本的な概念から説明していきたいと思います笑
◇依存症とは
依存症とは簡単に言えば
「やめたくてもやめられない」
「(アルコールで言えば)適切な量を超えてつい朝から飲んでしまう。自宅や居酒屋以外でも通勤列車等でもアルコールを摂取したいという衝動が抑えられない」
等の、「〇〇がないとやっていけない」といった状態のことを指します。
でもそこらの会社員でも「仕事終わりの一杯がやめられん!」という人も沢山いますよね。
こういった方と依存症患者との違いは
その依存するもの(例えば酒)のせいで、実生活に何かしら悪影響が出ている
ということにあります。
・朝からアルコールを飲んでしまい、仕事に遅刻もしくは行けなくなった
・普段はおとなしいけどお酒を飲むと性格がきつくなり、そのせいで離婚したり、周りに迷惑をかけることが多くなった
・酔って役所や福祉支援機関の窓口に行き、職員に当たり散らした
・朝からは飲まないとしても、昼くらいに「酒のみてえ」と思い、仕事を早退する
具体的に例をあげましたが、これらは実際に酒のせいで実生活に悪影響が出てますよね。このような状態になったら「アルコール”依存症”」というように見られます。
◇依存症はなんでおこるのか
何かに依存するのは人間みんな少なからず持っています。
では、依存症患者の人はどうしてどこまで依存してしまうのでしょうか。
福祉の本等を読んでいると、基本的に3つの説が書かれていることが多いです。
1点目は「遺伝」、2点目は「幼少期の虐待やいじめ」、3点目は「自己治療仮説」というものです。具体的にどのような説なのか見ていきましょう。
①依存症の原因は「遺伝」である
アルコール依存症患者を調査したところ、それらの方の8割が、親族にも同様にアルコールの課題を持つ人がいるという結果が出たそうです。
②依存症の原因は「幼少期の虐待やいじめ」である
これについてはペギー・ホラ講演録、もしくは松本俊彦氏の「薬物依存の理解と援助」という本を読んでいただければと思いますが、依存症患者の7,8割は16歳までに性的虐待や親身体的虐待、学校での酷い虐めを受けていたという調査結果が出たそうです。
③依存症の原因は「自己治療仮説」である
お酒っておいしいですよね。私もよく飲みますが、飲むと頭がすっきりして悩みとかも吹き飛びますよね。
現代はストレス社会です。普通に生きているだけでストレスになるので、それを軽減させるためにお酒を飲んだり、たばこを吸ったりしますよね。
このようにアルコール等をはじめとした依存症物は、心理的苦痛を軽減、除去したりできるので、常時服用するようになり、気づいたときには「依存」しているといった説です。
◇依存症患者に対する福祉支援者の支援の心構えは…
依存症患者に私たち福祉の支援者はどのように向き合えばよいんでしょうか。
私の経験から言えば、依存症患者に「それ悪い影響しか及ぼさないからやめろよ」と直接的にいうのは良くないと思います。
まず、依存症になった経緯を聴取し、その人にとってその依存症物を使用することの意味を共有することが一番重要だと思います。
福祉の支援者のなかには
「アルコールよくないから」
と頭ごなしに利用者がその依存症物を辞めるように説教する人もいますが、逆に「アルコールを使用することでのメリット」にも目を向けてみると良いかもしれません。
◇依存症患者の方へ
依存症患者の方ももしかしたらこの記事を見ていることを想定して書きます。
多分この記事を見れるレベルの依存症患者の方は比較的「軽度」の方だと思うので、軽度依存症患者向けで書いていきます。
依存症となってしまったら、簡単にそこから抜け出すことはできないことは依存症患者の皆さんも自覚していると思います。
あなたがなんらかの依存症になってしまったのは、おそらく人間関係のトラブルだったり、仕事がブラックだったり、色々な理由があると思います。「俺をこんなふうにしやがって!」とあなたを虐めた人間や会社に怒りを感じながら生活している人も多いと思います。
依存症はあなたの自立を一番妨げるものです。
今は軽度でも、日を追うごとにどんどん悪化していきます。1年もあれば、重度の依存症患者の出来上がりです。
また、どんなにあなたの能力が高く、やる気があったとしても、アルコール等に依存した状態では就職先を見つけることも厳しいですし、もし就職できても継続して就労していくことは難しいと思います。
なので、一度まっさらになった気分で、依存症治療の門をたたいてみてはどうでしょうか。
脅すわけではありませんが、「重度」の依存症患者は、依存症治療機関に通所するくらいでは治らないので、病院に入院することになります。
病院の入院ってつらいですよ。例えば重度のアルコール依存症患者は最低でも2,3カ月の入院を行う必要が出てきます。2,3カ月だけじゃんと思うかもしれませんが、病院で、自由もなく、2,3カ月入院ってかなり過酷ですよ。同じ病室の人とそりが合わなければ地獄の毎日にもなってしまいますし。
未来の自分自身のために、軽度のうちに!まだ通所治療でなんとかなる段階の時点で!依存症への対処はしたほうが良いと思います。
◇ちなみに生活保護受給者の方は…
生活保護受給していて依存症治療機関に通所している人は、通所にかかる費用は役所のほうで支給できます。
私、依存症についての講師等も務めたことありますので
この記事以上に詳しいことを知りたい、支援の方法を一緒に模索していきたいと思っている方は連絡ください。
ではでは。。
0コメント